悠とあたしは奥の方へと進んだ。

そこは普段納戸として使っている
倉庫のようなところだった

あたしたちがそのドアノブに
手を掛けようとした瞬間


ドン!ギシッっ……


「????」


あたしたちは顔を見合わせた。

ママたちはもう寝てるはず…
じゃあ今の物音は…?

空気が張り詰めてきた…
そんな中、物音はつづいていた。


ギシッっギシッっ…ドン!


「まさか…泥棒??」
「そんなわけあるかよ!」


悠はそういいながらドアを開けようとした



「まって!何かあったら…」
「…………亜海は」
「…え?」
「…亜海は…俺が…守から…」
「……」



なんだろう…今あるのは
さっきまでの張り詰めていた空気
ではない。明らかに違う空気が

二人の間を流れた。
ふわっと…やさしく…繊細な空気。


「…うん。」


あたしは小さく答えた。


本当に本当に


小さな声で…。