そして次の日、日曜日の朝。
そんな思いを抱えながら、明日の退院の身支度をしているとコンコンっとドアをノックして、果歩が病室の中に入ってきた。
「おはよ……」
「お、今日は早かったんだな」
うん、と頷いた果歩を見て少しホッとした。
今日はなんとなくスッキリとした声、だな。
昨日と違って顔色も良さそうな色をしている。
「ふっ、なんだよそれ?やけに荷物が多いんだな」
肩から垂れ下がるボストンバック。
ほどよく膨らみ、少し重そうなそれを見て俺はん?と首を傾ける。
「あ、うん……今日で入院最後だから、1日一緒に居ようと思って。退屈しないように遊べるものとか持ってきたの」
トランプとか?
そう言ってハニカム果歩に思わず笑ってしまった。