それから真咲さんがいつ帰っていったのか分からない。

気付いたら、私はポツンと中庭のベンチに座っていて、放心状態のまま涙を流していた。



どうしよう。


涙が止まらない。


こんなの間違ってる。


そう思うのに、さっきの真咲さんの言葉が忘れられない。



『陽生にあんな顔させてまで一緒にいたい理由って何?』



そんなの好きだから……


それ以外何があるの?


あの時は突然で何も言えなかったけれど、この気持以上のなにものでもない。




……なのに、どうして?


こんなに好きなのに、一緒にいるとダメになるの?


好きだから……いけないの?


分からない。


もう何をどう考えていいのか分からない。




いやだ……


こんなの、嫌。


もう、頭の中が壊れてしまいそうだ……