本気なのか、冗談なのか。
このクルクル変わる表情に、あまり聞き分けがいいとは言えなかった闘病生活に、俺はよく振り回されてばっかりだった。
ふと、そんなことを思いながらも俺はバーテンから頼んだもの受け取ると、彼女に言った。
「それより、大事な相談って言うのは?」
少し姿勢を正しながらそう告げた。
正直、今日はその為にここに来たと言ってもいい。
『大事なご相談があるから少しお時間作ってもらえませんか』
それは先週うちの病院に来た時、少し真剣な面持ちで彼女に言われたことだった。
どうしても会って話したいことがあるからと、そう告げられて今俺はここにいる。