「はいはい、分かったよ。しょーがないからやってあげる」
「ふっ、じゃあ、できたら優しくお願いします」
可笑しそうに笑った陽生に、私もクスリと笑う。
そして手渡されたタオルをひとまず隣に置くと、私は目の前のパジャマのボタンをゆっくり外し始めた。
「なんかこういうシチュエーションも悪くないな」
「あっそ」
クスクスとやたら嬉しそうに笑う陽生をよそに、私は淡々と作業をこなしていく。
「めっちゃ萌える」
「はいはい、それはよかったね―」
ほぼ受け流すように言葉を返す。
ていうか、何か変なビデオの見すぎなんじゃないの?
大丈夫?て、思わず突っ込みそうになったけど、やっぱりやめた。
だって、「変なビデオって?」って、逆に突っ込まれても、それこそなんて言ったらいいか分からないし…