「ほら、この腕だと1人じゃなかなか思うように洗えなくってさ」


「だったら、最初っからそう言ってよね!」



紛らわしい……


もっとちゃんと主語を言おうよ。


突然「脱がせて」だなんてあからさますぎるんだよ……



「もう、相変わらずなんだから」


「なに?何と勘違いしたの果歩ちゃんは」


「し、知らないよ!」



ギロッと睨む。


てか、絶対分かっててやってるし。


ぜーったい面白がってやってるし。



「たく……、どうせなら可愛くて優しい看護婦さんにやってもらえばいいじゃない」


「こら、だからそういう愛のないことを言うなって」



不満そうな顔をする陽生。


そんな姿に私は仕返しとばかりにべっと舌を出す。