トンッと力強く俺から離れようとした果歩の腰を掴み、逃がさないように抱きとめた。



「じゃあ、今のうちに補充させてもらおうか?」


「え?」


「寂しくならないように、2、3日分の果歩をちょうだい」



そう告げて、目の前の瞳に笑いかける。


指先で果歩の顎をすくい上げて、あっと驚く唇を、愛しむように口づけた。




大人げない…


そう思いつつも、やめられない。



そう言えば、一緒に暮らし始めてからというもの、こんなふうに離れるのは初めてのことだ。


たった3日、されど3日。


果歩の言う通り、少し複雑な感じなのかもしれいな。


俺の場合、また違った意味で…




そんなことを思いながらも体を前に倒し、果歩の方へと体重をかける。


グッとシートに果歩を押しやれば、熱い吐息と共に車内に色っぽい声が広がった。



「ん、はる……」


「しっ、あんま可愛い声出すなって」



そう言いいつつも、そうさせてるのはこの俺だ。


絡まった舌がやばいぐらいに気持ちよくて…


つい、ここが車だということを忘れてしまう。