『誰に会いたいの?』



から始まり



『ひょっとして、俺が来るの待ってた?』


『奇遇、俺も君みたいな子に出会えるのをずっと待ってたんだよね。ていうか俺、君を一目見た瞬間恋に落ちたっていうか……』



などなど、次々にかけられる口説き文句のオンパレード。


それはもう見事な口説きっぷりだ。



「これはもう、運命の出会いって感じじゃない?」



うざい…

はっきり言ってうざい。


しかもよく見ると、彼の左薬指には指輪がはめられていて、慨に既婚者だって事は明かだった。



「あの、結婚してるんじゃ……」


「あーこれ?アハハ。気にしない気にしない。ノープロブレム。それとこれとは話は別でしょ。恋愛に堅苦しい現実は抜き抜き」