「静香さ……」
「一緒に頑張ろうね」
静香さんが真剣な眼差しで私を見て頷く。
それは何かを覚悟したような熱い熱い意気込みのようで、なんだかこっちまで気合が入ってくる。
……もう酔ってるのかな?
そう思いつつも、その言葉がすごく嬉しかったから、ポカポカと私もつられるように目頭が熱くなった。
「ふふっ」
「ん、どうかした?」
「何でもないです」
そのあとも静香さんはシャンパンやらワインを飲みながら熱い闘志を燃やしていたけれど。
途中ホテル関係者のお偉いさん達に声をかけられて、少し申し訳なさそうに席を離れて行った。
そして離れ際
「ごめんね、すぐに戻るから」
って、やっぱり気を使ってくれる優しさが嬉しくて、私は満面の笑みで静香さんに手を振って大丈夫と頷いた。