「最近あまりに幸せすぎて、一人の時間が余計絶えられなくなってるんじゃない?」


後藤がニヤッと笑みを浮かべる。


その表情があまりに不敵だったから、私は思わず焦ったように両手をバタバタと横に振った。



「違っ、別に私はそんなんじゃ……」


「へ~そうなの?本当に?本当にそう言いきれるの?」



珍しく悪戯な後藤の態度に、思いっきり動揺しまくってしまう。



う……



「あ、図星なんだ。きゃっ、三月さんも意外と可愛い所があるんだね、ね、先輩」


「いや、だから……」


「ふふ、いいからいいから、照れない照れない」



結局その後はまともな会話が交わされることはなく、必要以上につっこまれたり、いじられたりして私は何も言えなくなってしまった。


そしてそのまま帰宅した私は……


もう、みんな好き勝手言いたい放題言ってくれちゃってさ!



ソファーになだれ込み、頬を膨らませながらうぅ…とうな垂れるばかり。