「えっ……」
「だからそんなの当たり前だっつってんの」
直輝が少し呆れた視線を送ってくる。
今更何言ってんだよ、的なオーラを放たれて、私は言葉をつぐんだ。
「いや、でも……」
「うん、でも私もそう思うよ三月さん」
今まで黙っていた後藤が突然言葉を遮り、そんな私を見てそう言った。
「きっと今病院がすごく忙しいんだよ。ほら、ちょうどインフルエンザとかも流行ってるしさ、たまたまなんじゃない?」
「そう、かな?」
「そうだよ、だって只でさえ医者って他の職業と比べても大変そうだし、きっと私達には分からないいろんなことがあるんだよ」
「……う~ん」
「そうだって、てかさ、私思ったんだけど、それってただ単純に三月さんが寂しいだけなんじゃないの?じゃなかったら、そんなに気にすることでもないと思うけど……」