青空の下の屋上は白いコンクリが太陽の光を反射して眩しかった――。
強い風が圭介の髪を乱し
無造作に置かれたというより
ベンチから落ちたらしい茶色の鞄から散らばった教科書やノートは、再び落下しかねない場所まで飛ばされ
パタパタとページを捲りあげられている。
彼女はそこで眠っていた――…
陽の光を反射する白い肌に
長い睫毛が影を落としていて
まるで
映画の『スリーピングビューティー』
みたいだと
そんなことを考えた自分に
苦笑した――
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…