相馬霞月と初めて会ったのは
旧校舎の屋上だった――。



風に揺れる長い髪
華奢な身体の彼女は


今まで見たことないくらい美しく


麻川拓真の視界からは彼女以外消え去たくらいだ。



でも次の瞬間
口を開いた彼女の
毒舌に思わず顔を顰め

視覚にとらえる可憐な彼女と
聴覚に響く毒々しい言葉のギャップに閉口した。




しかし、今はもちろん違う――…