ピピピピッ  ピピピピッ  ピピ・・・



携帯のアラームが鳴り、布団から手だけを出して止める。


「ダメだ、まだ眠い・・・」

もう1度、心地よい夢の中へ戻ろうとした瞬間。


「綾音(あやね)、いいかげんに起きて下に降りてきなさい。もう8時やで。お母さんはもう仕事に行くから、朝ごはんちゃんと食べて短大に行くんよ!」


ドアをノックせずに、部屋にズカズカと入ってくる母親。

それだけ言うと、すぐに部屋を後にし慌てて階段を下りていった。