「それでいいの?」
「それで安心するの。」
それなら、いくらでも出来るよ。
だから、不安になるなら俺の傍に居ればいいよ。
そう言って、後ろからギュッと抱きしめてもらった。
湊、私もう考えないからね。
普通が良かったとかそういうんじゃない。
そんなことならこんなにも怖く思わなかった。
私が欲しい物はそういうものじゃない。
一番手にしたかったことはもっと難しい。
誰にもわかってもらえなくたっていいの。
今、私が分かったからそれでいい。
私はただ誰かに必要とされたかった。
それが答えなんだと思う。
要するに湊に必要だと思って貰えれば
それだけで十分なんだよと思う。
この答えに辿り着くのには時間が掛かった。
でも、今ならちゃんと分かる。
必要とされるだけの価値が私にあるんだってこと。