小さいくせにひと際大きく見えるように

大人っぽくしてたつもりでも全然子どもで

傍に居る人にいつもどこか助けられてきたん

だろうけど、自分だけって思ってた。

依存してたのは私なのかもしれない。

人からの優しさをそこに永遠にあるものだと

信じて疑わなかった。

他人だからって警戒しときながら、どこか

甘えてたのは私の弱さ。

1人っきりじゃ、生きていけない。

ホントはずっとそう思ってるのに。

「桐・・・?」

私1人で平気とか嘘ついてたんだね。

ホントは全然平気じゃないの。

1人ほど孤独を感じることはなくて、

その寂しさにすら耐えられるほどの

強さを持ってない。

「湊だけが、鈴の逃げ道じゃねぇってこと

覚えといてくれよ。」

孤独なのは人間だから感じることで、

私は生半可な生き物。

猫だっていうのに孤独を感じる。

いつか、湊に飽きられちゃう時だって

来るだろうけどそれまでは傍に居たい

それは何から来る感情か知らない。

でも、ただ1つ言えること。

私は何かに気付き始めてるのかも

しれない。

他が少しずつ変化していくことを

恐れているのかもしれない。

どこか変わらずこのままで居て欲しいって

願いは叶わないかもしれない。

1人になるのが怖いって言う逃げが誰かに

知られることほど怖いことなんてないから

きっと私は弱いままなんだ。

強くなりたいなんて結局は言葉だけ。

行動すら起こしてない私に強くなれる

わけないんだ。

桐がレジでお会計をするまで放心状態の

私を隣から救ったのは私の優しいご主人様。