だるい.限りなくだるい.
帰って勉強したい.
------そんな事も言えず
カラオケに向かう.
服は一応周りに潰されないよう
男っぽいズボンだけは避けて
スカートをはいてきた.
足が見えるのは恥ずかしいから
ミリタリーの長い上着で
必死に隠してみる.
カラオケに着くと
『おそーい!』
『早くいくよ!』
??...30分前に来たのに
遅いのかな...?
『はやくっ!』
中に入るとみんなが一斉に
トイレにかけこみ.
[ジャラジャラ]
??
みんなメイク道具や
速乾性ネイルも一面に広げ
『やばーい!上手くできないっ』
『誰かネイルの赤ないー?』
...女は恐ろしいな(笑)
あたしは心から思った.
『アサリ!』
あたしは呼ばれるやいなや
勝手にメイクさせられ
ネイルさせられ...
まるで まい みたいな
可愛いフワフワのまき髪に
ナチュメイクに淡いピンク色の
ネイルにキラキラのトップコート.
生まれ変わったみたいで
無情に嬉しかった.
だけど私には似合わない
辛い過去が蘇る.
そう思って泣きそうだ.
それを察したまいが.
『なに泣いてんのよ!』
といってアイコンタクトをとってきた.
大丈夫だよ。とでも
言われた気がした.
それでもあたしは
まいに謝って.
メイクとネイルを
すぐに落とした.
それと同時に
ばれないように
少し涙がこぼした.
『さて!行くよ!』
『おう!』
「お.おーう...」
こうしてあたしは
複雑な気持ちを抱えて
合コンに向かった.
そうこの後に起きる出来事が
あたしの運命を変えるとも知らず.