ぼくは、まず、自分が立ち直らなければならないということを悟った。


こんな、薬物中毒みたいな人間を、厳しい警察官の父親が、許すわけがない――。


「おい。なんか、仕事ない?」
ぼくは、かつての同僚サカキに連絡した。


「らく~な仕事が一つあるよ」
とサカキは忙しそうに言った。


「それ、頼むよ」


そしてぼくは、少しずつIT関連の仕事を始めるようになった。

はっきり言って、それはきつかった。
ぼくは、ほとんど毎日のように出入りしていた《ギター大好き!!の集まり》にも行けなくなってしまった。


でも、それ以上に、ぼくには大事なものがあった。


アズミ、待っててくれ。
ぼくは、きみを必ず、迎えに行くから。――