外は粉雪が舞っていた。――…

ぼくは時折、空を見上げながら歩いていた。



すると突然、アズミが振り返って言った。

「ちょっと、ついてこないでくれる?」

「へ?」

「だからー、わたしの後をついてこないでって」

「ぼくも、そっちの方向なんだよ」

「えぇえーー?!」
とアズミは叫んだ。

「あんなさびれたバスに乗ってる人、
わたしのほかにもいるの?初めて聞いた」

「ぼくは、そのバス路線のK停留所に用が
あるの」

「えぇえええーーー!!!」
とまたアズミが驚いた。



「うそ?!じゃ、わたしと同じじゃない!!」