なんだ、せっかくのいい昼下がりに。

ぼくは、大げさにちっと口に出して、
「もしもーし」と電話に応答した。


それは、《ギター大好き!!の集まり》の
常連ケンタからだった。

  
「あ、亮平さん?ちょっといいですか?
大事な話なんだけど」

「大事な話?」

「じつは、落ち着いてくださいね…、
…あの…サヤさん、
お亡くなりになったんです」


「えぇえーーー?!」


ぼくが大きな声で答えたので、
アズミが振り向いた。

彼女は目ざとく、ぼくの表情を見てしまった。