カラオケ屋での一件のあと、
ぼくらはいままでよりもずっと、
打ち解けあって話をするようになった。
「亮平の胸を痛がってるの、
わたし見てられないわ」
「そう?」
「うん。ときどき、すごく辛そうな顔してる」
「それを言うなら、アズミだって」
「わたしのは、単なる睡眠不足だったりするけど…」
「ぼくのは、気にすることないよ」
ぼくらは、冬の公園にいた。
その日は、通院ではなく、
アズミが会いたいとぼくに言ってきたのだ。
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