「――っ、おまえ、バカか?!」
思わず、ぼくは大声で叫んでいた。


「バカって」


「こんなもんで、薬吸うつもりでここに来たのかよ!!」


アズミの身体が、ビクッと響いた。
「だって…、鼻から吸うと、薬が長持ちするって書いてあったから…」


「怒ったの?亮平」


「当たり前だ!!」


「わたし…、わたしたちが、少しでも薬を減らせたらと思って」

アズミは、もう、半泣きだった。
声がぶるぶる震えていた。