ぼくは、胸の痛みと格闘していた。 ズキンズキンズキン…。 苦しい。誰か、助けてくれ。 でも、誰もぼくの苦しみを わかってくれる人なんていない。 ぼくは、テーブルにあった Rを飲んだ。 これだけが、ぼくの痛みを 2・3時間癒してくれる薬だった。 「――薬物依存ってやつ?」 アズミの言葉が思い出される。 そうかも知れない。 そのとき、深夜だというのに、 ケータイが鳴った。