アズミの瞳が、そのとき初めて

真正面からぼくをとらえた。



彼女の空白の透き通った瞳に、

ぼくはどきりとした。



バス停の黄色いライトが、

雪明かりににじむ二人の姿を

ぼんやりと照らし出していた。