アズミに別れを告げ、一人外へ出ていくと、
そこには11月の高い空が、目もくらむほどに大きくひろがっていた。

あのどこかに、アズミはいるんだろうか。

アズミは、ぼくに生きていかなきゃいけないんだと教えてくれた。

ぼくは、いつのまにか、あの曲を口ずさんでいた。




ぼくらは、いつでも会える場所にいるんだ。

アズミ、好きだよ。

あのとき、ぼくに手を振ってくれて、
ほんとうにありがとう。


(了)