サァッ………



あたしたちは無言だった。


風の音しか聞こえない。





話す言葉も、何もない…


ただただ沈黙を風だけが、あたしたちに話しかける。



涙のあとが冷たい…






「あのさ…この子の傷…誰がやったかわかるか?」


「…ううんっ…わかんないよ!?」



そうだ。

言えるわけがないんだよ…
だってあんたがやってんだもん…