「何あんたその顔。」


家に帰ってもあたしの心のモヤモヤは晴れなくて
お姉に言われた一言




「失礼な。元からこの顔です。」


「あそ。何かあったの?」

お姉はテキパキとテーブルに料理を並べながら言った



「……別に。」

あたしはテレビに目を向けたままそう答える



「ふぅ~ん。わかった、恋でもしてんでしょ!?」

「はぁ!?してる訳ないじゃん!」


あたしはお姉を睨んだ



「そぉっかぁ、恋してんだ♪どんな人?」


「だからしてないって!」



しつこいお姉にあたしは『頂きます』も言わずにご飯に手を付けた



「ねぇ、桃。」

「何。」

「好きな人には素直にならなきゃだよ?」


そう言ったお姉はあたしの前に座ってご飯を食べ始めた