「飴玉くん、相当落ち込んでたよ。」


「…………」



隣に座った千絵の言葉に
あたしの脳裏で浮かぶ飴玉男の悲しげな顔




五月晴れとはよく言ったもので

晴れ渡る青い空をあたしは何も言わずただ眺めてた




「……桃、嫉妬してるんじゃない?」

「え……?」


嫉妬?あたしが?




「好きなら好きって認めなよ。」


笑ってる千絵に

「………やめてよ。好きじゃない、あんな頭おかしい奴。」

そう言ってそっぽ向いた



あたしの言葉に千絵は小さくため息ついて


「ま、意地張っててもいい事ないよ。じゃああたし教室戻るね。」


そう言って屋上を後にした