あまりの出来事に
あたしは目をつむる事すら忘れた



「Happy Birthday、桃ちゃん♪」

確かに唇に残る感触


目の前には飴玉男の優しい笑顔



そして手のひらに乗せられた小さな箱




「これ……」

その箱を見て呟いたあたしに
「プレゼント♪開けてみて。」
そう飴玉男が言った




綺麗に結ばれた真っ赤なリボンをゆっくりほどいて


箱を開けたあたしの瞳に映る



小さなピンクダイヤのネックレス



まるで窓の外に広がる景色を一つ取って来たみたいに

キラキラ光ってる




「桃ちゃんに絶対似合うよ♪」


そう言った飴玉男はネックレスをあたしの首に付ける

「うん、似合う♪かわいー桃ちゃん♪」


ネックレスを付けたあたしを見て
優しく抱きしめる飴玉男