「見て見て桃ちゃん!あれすごくない!?」

遊園地に着いたあたしと飴玉男は
ドでかいジェットコースターを前に佇む


な、何これ……



鉄筋で出来たその黒いジェットコースターは異常な高さであたしを見下してる



実はあたし、高所恐怖症です。


速さとかは大丈夫なんだけど……

あの高さはあり得ない!



「あ、あっちの方が楽しそうじゃない?」


そう言って飴玉男の気をひく為に
あたしは子供がたくさん並ぶ小さなジェットコースターを指さした



「え~ッ、絶対あっちの方がおもしろいよ!よし、あれ乗ろう!」

そう言ってあたしの腕を掴んだ飴玉男は
真っ直ぐにドでかいジェットコースターに向かって歩き出した



いやぁぁぁあ!!
助けてぇ!!!!!
(心の叫び)



なんてあたしの心の声は飴玉男に微塵も聞こえるはずもなく
あたしはなすがままジェットコースターの入口まで来てしまった