広すぎる部屋に
あたしと飴玉男二人きり
あたしは気なってた事をついに口に出してしまった
「何で……飴玉男はあたしが好き…なの?」
その問いかけに
飴玉男は少し微笑んで答えた
「桃ちゃんは俺の天使なの。」
「……意味分かんない。」
真剣に聞いてるのにぃ……
「飴をくれたあの時の桃ちゃんは、俺に優しさをくれたんだ。」
「え……?」
「桃ちゃんは俺にとってイチゴ味。すごく甘くて……
でもちょっとだけ酸っぱくて…」
話し続ける飴玉男の後ろ姿を
あたしは黙って見つめていた
「俺は桃ちゃんと居るとイチゴの飴を食べてる時みたいに幸せな気持ちになる。」
静かな部屋にイチゴの香り
「こんな気持ちになったの初めてなんだ♪」
そう言って振り返った飴玉男は
いつものあの顔であたしに笑いかけた