「本当は予定なんかないくせにぃ。」

「はッ!?ありますぅ!」


あたしの心を読んだかのようにそう呟く飴玉男に
あたしは勢いよく振り返り慌てて反論した



「て言うかさ、飴玉男って何?」

「あんたの名前。」

「俺の名前は市ヶ谷 柊夜!飴玉男なんてやだぁッ!」


そう言って駄々をこねる飴玉男を横目に
あたしはスタスタと前を歩く



「確かに俺は飴玉男だけどぉ。ちゃんと名前で読んでよ…」


そう言ってお得意のあの顔をする



転がる飴玉を見ていた時の…



どうやらあたしはこの顔に弱いらしい


本人自覚があってしてるのか?

だとしたらかなりズルい。