「じゃあ今回も不参加にしとくよ。」
「うん、ごめんね。」
納得のいかない顔をして茜は再びスプーンを口に運ぶ
食堂に差し込む日差しが
雲の隙間を縫うようにあたし達を照らし出す
会いたい
何度そう心の中で呟いたか
数えたらキリがない
でも飴玉男がくれたネックレスに触れる度
蘇る思い出が
あたしの寂しさを埋めてくれるんだ
だから大丈夫
ニューヨークのどこかで頑張ってる彼を
想像すれば
あたしも頑張れる
今は
自分の決めた道を
ちゃんと一人で歩けるように
色んな事を学んでいきたい
雲隠れする太陽を見上げて
オレンジジュースを一気に飲み干した