あたしに残された物は

飴玉男がくれた首元に光るネックレスと




ストロベリーの香りだけ




そしてたまに送られて来る


綺麗な写真付きのハガキ





約束をした訳でもないのに
ずっと待ってるあたしを



茜は理解出来ないのだろう






「寂しくないの?」


席に座ってカレーを食べる茜がそう尋ねてきた




寂しくない


そう言ったら嘘になる



だけど

「寂しい。」


そう言ってしまうと何かが崩れてしまいそうになるから




「寂しくないよ?」


と茜に告げた






もしかしたら飴玉男に



もう二度と会えないかもしれない




それでも
あたしはずっと



ずっと信じていたい





『スキ』


そう言ってくれたあの瞳を