「桃ちゃん?入らないの?」
「…だ、だって…」
バス停で気持ちを伝えて
やっと通じ合えたあたし達
明日一日しかない時間を
ずっと一緒に居たくて
「泊まる?」
その飴玉男の言葉にあたしは頷いた
だけど
いざ飴玉男の家を訪れたら
急に恥ずかしくて
何だか無償に照れくさくて
躊躇う気持ちがあたしを包む
「はは、何もしないから。おいで?」
「………」
子供をあやすように
あたしの手を引いて部屋へ招き入れる飴玉男
「桃ちゃん♪」
「ちょっ!な、何もしないんでしょ!」
突然抱きつく飴玉男にあたしは抵抗する
「抱きしめるのもダメなの~?」
ふてくされて頬を膨らませる飴玉男に
首を横に振った