涙に濡れた顔を上げたあたしは


甘い匂いに包まれた





大好きな



心から愛しい


飴玉男のストロベリーの香り





『よしよし』
そう言って抱きしめながら頭を撫でる飴玉男


その温もりが痛すぎて


優しさが切なくて




堰を切ったように溢れる涙




飴玉男は少しだけ体を離して
指先で涙を拭いてくれる



「…好き…」


「知ってる。」


「…何で…知ってるの…よぉ…ッ。」


「だって桃ちゃんの考えてる事は全部お見通しだもん♪」




何よそれ……


ぼやける視界に
飴玉男の優しい笑顔




どうして


どうしてこんなに好きなんだろう




どうしてこんなに好きになったのかな





全てが愛しくて

ずっと触れていたい




ねぇ



大好きだよ……