「ちゃんと、自分の気持ち伝えて来なよ?」
「……頑張る。」
そう言ったあたしに笑って
千絵は扉を閉めて帰って行った
一人になった自宅で
あたしは洗面所に向かった
酷い顔………
泣きすぎて腫れた目があまりにも滑稽だった
とりあえず顔を冷たい水で流して
ぼさぼさになった髪の毛をくしでとかす
少しだけ化粧を直して部屋に戻ったあたしは
制服から私服に着替えを済ました
何から話せばいいのか
告白なんてした事のないあたしは
色んな事が頭を駆け巡る
それでも
飴玉男がニューヨークに行ってしまう
そう考えると再びまふたが熱くなった
考えても仕方ない
素直に伝えよう
スキ
そう一言
あなたにちゃんと言うから
あたしは大きく息を吸って
玄関の扉を開けて
バス停へと向かった