そして突然


ストロベリーの甘い香りが


あたしを包み込んだ




「あ、飴玉男…?」


ドキドキした胸が張り裂けそう




「桃ちゃん大好き。」


耳元で囁かれた甘い言葉に

あたしもスキ。




そう言ってしまいそうだった





ねぇ



あなたはどうしたいの?




いつまで


あたし達はこの関係なのかな





あたしは怖くて


勇気がなくて



気持ちを伝える事が出来ない





あなたも同じ気持ちなの?





こんなに近いのに



あたし達はまだ遠い







公園の木々の影から


ほんの少しだけ




花火が見えた





小さくて



でもすごく儚くて





この手を離したくないよ――…



消えてしまう花火に


そう願った