「でもありがと。強くてビックリした。」



「……俺怖い?」


飴玉男の顔があまりに優しくて
あたしは首を横に振った




「………ごめんね、花火…」


「本当。遅れて来るなんて最低。」


「ごめん……」




うつ向いた飴玉男


あたしは笑って

「嘘。来てくれたから許す。」


そう返した




少しの沈黙の後
「浴衣、可愛いね。」
飴玉男が呟いた




あ!!!
あたし浴衣だったんだ!



そんな事すっかり忘れてたあたしは
急に照れ臭くなって飴玉男に背を向けた




「あ、あんまり見ないでよ…恥ずかしいんだから!」


「何で?超~可愛い♪」



そんな飴玉男の言葉に
顔から煙りが出そうなくらい熱くてのぼせそうになる