夏休みに入ってから飴玉男は毎日電話をくれる



メールも頻繁に送ってくれる





だけど携帯なんてただの通信手段でしかなくて


声を聞く度

メールが送られて来る度




会いたい気持ちが募るだけで


もっと逆効果





会いたくて


会いたくて




切なくなる






「はぁ。」


深いため息が部屋中を包んで
更に切なくなった






どうしたら会えるのか


そんな事ばかり考えて




どんな口実を使えばいいか
色々悩んで




あたしは携帯を開いた



緊張するな、あたし…



普通に


いつも通りに!






そして携帯電話と格闘する事約2時間



あたしは通話ボタンを押して




飴玉男に電話を掛けた