「でもさ…」
氷だけになった紙コップを置いて
千絵は口を開く
「桃がそう思ってるように、飴玉くんも同じ事思ってるんじゃないかな。」
「飴玉男が…?」
店内には学生が更に増えて
店員が慌ただしく動き回ってる
「あくまであたしの考えだけど…
桃が飴玉くんの事スキなの、本人わかってると思うよ?」
「そうなのかな…」
確かに千絵の言う通りかもしれない
『隣にいて』
『一人じゃ寂しい』
これじゃ告白したのと変わらない
「だから飴玉くんも桃と同じ考えなのかもね。
別れが怖くて踏み出せない。」
「…………」
そうなの?
飴玉男………
あたしと同じ気持ちでいてくれてるの?