「じゃあ着替えはこれね?」


「あ、ありがと…」



豪華な料理を二人で並んで食べて
あたしは今浴室の前


飴玉男に着替えを手渡された




「出たら俺の部屋ね?場所わかる?」


「わ、わかる。多分……」


「わかんなかったらそこら辺に居る人に聞いて?」


頭を撫でる飴玉男にあたしは黙ったまま頷いた




パタン…
静かに閉まる扉を前に
あたしは深いため息をつく




相変わらず広すぎる浴槽に
服を脱いで浸かるあたし




まだドキドキしてる心臓がやけにうるさくて

あたしは顔を浴槽埋めた





泊まるとは言ったものの
これってありえなくない?



まだ付き合ってもないのに
男の家に泊まるなんて……



「ぷはッ!」


浴槽から上げた顔を手のひらで覆った




ねぇ


スキ過ぎてどうしようもないよ……



大きな窓の外に広がる街並みを
見つめながらあたしは再びため息をついた