「と、泊まる?」
「そ♪だってもうバスは出てないし、帰れないじゃん。」
覆い被さるように腕を立てたまま
あたしの上に居る飴玉男は
淡々とそう話す
突然のキスと
今のこの状態に
あたしはうまく頭が回らない
「桃ちゃんがどうしても帰りたいなら運転手に送らせるけど。」
ゆっくりとあたしの上から退いた飴玉男
寝転がったままあたしは色々と考える
「どうする?」
どうするって言われても……
困惑する頭を鎮めようとあたしは起き上がった
「そんな顔しなくても何もしないよ?」
優しい顔であたしにそう言った飴玉男
自然と心が落ち着いていくのがわかった
「じゃ…じゃあお言葉に甘えて……」
飴玉男の優しい笑顔にあたしは小さくそう答えた