「……ちゃん!桃ちゃん!」


「え……あ、ごめん…」




立ち止まったまま考え事をしていたあたしは

肩を思い切り揺さぶられて現実に戻される




「…大丈夫?」

顔を覗き込んであたしを心配する飴玉男



そんな彼にあたしは口を開いた





「あたしの事スキ?」

「え?」



ってあたし何言ってるの!!


無意識のうちに出た言葉にあたしは慌てふためく



「ごめん!何でもない!」


そう言って飴玉男を通り越して
駅へと歩き出した




「スキだよ。」



静まりかえる公園


飴玉男の声が響いて
あたしは足を止めた





「俺、エスパーかもしんない。」


「は!?」



いい感じのムードを壊すような飴玉男の言葉に

あたしは勢い良く振り返った