好きなひとには
好きなひとがいます。
あたしはいつも
君を見ています。
でも、君の瞳に映ってるのは
あたしではありません。
君を見てるうちにね、
なんとなく気づいたんだ。
廊下であの子の声が聞こえる度、
無意識に廊下を見る君。
そしてあの子の姿を見ると、
君は優しく見守るように
あの子だけを見つめる。
...いいな。羨ましいよ。
その視線をあたしにも向けて。
他の誰かじゃなくて、
あたしだけを見て。
あの子を好きなままの君でいいから、
あたしのことも好きになって。
そりゃ...ね、
あの子には勝てないよ。
あの子は可愛いし優しいし、
あたしにないものを
全部持ってるんだもん。
だから勝とうだなんて思わない。
張り合おうとも思わない。
ただ...、ただね、
「あたしは君が好きなんだよ」って、
「あたしは君のこと見てるんだよ」って、
ちょっとでいいから気づいてほしい。
こんなにもあなたを想ってる
あたしがいるってこと。
あたしが君を見てる瞳で、
君はあの子を見てる。
好き。好き。好き。
言葉にしなくても分かる。
「愛しくて仕方がない」
そんな気持ちのこもった目線。
あたし、君の好きな子とは
仲良くなれそうにない。
きっと友達にもなれない。
君の取り合いなんか
したくないんだもん...。
今日もあたしは恋に悩む。
lovesick☆.゚.:*