って、別に
悠太と付き合いたかった
って思ってるわけじゃないよ?



ただ…

少しだけ悠太と距離ができて
寂しくなってるだけ。



うん。それだけ。



悠太の隣が私じゃないのが
違和感なだけ。



でも愛ちゃんなら…
許せる気がする。



私は愛ちゃんを
よく知らないけど、
悠太が楽しそうに
愛ちゃんのこと話すの見て
いい子なんだなぁーって
心から思ったから。



私はそんなこと考えながら
自分の部屋の机に飾ってある
写真を見つめた。



悠太が甲子園から
帰ってきたときに
記念って言って
撮ってもらった、
ツーショット。



悠太ファンの子が見たら、
彼女でもないのにっ!

ってキレられそうだな(笑)



うん。さすが。



いい笑顔してるわ。



もしこの笑顔
独り占めできたら…?



って!



いかんいかん。



何考えてんだろ?



私は写真立てを伏せた。