『鬼のお嬢…だろ?さっき、降りてきた時に、皆が言ってたよ。で、そっちは?』





『俺は、幸人。』





『よろしくな。』





『あぁ。絶対に幸せになれるよ(笑)こんなことしたの後悔させてやるかんな!』





『楽しみにしとくよ。』







将希が降りてくるかどうかは、あたしにもわからなかった。



ただ、誰も自殺なんかさせたくなかった。





富谷のようにこの街で悲しむ人たちを、あたしはつくりたくなかったから。