何も言い返せない様子の男を置いたまま、あたしらは扉を開けた。 『中込。』 『お嬢、幸人に……お前らも。』 『もう大丈夫だ!』 あたしらが中込に近寄って行くと、 『危ない、後ろ!!!!!!!富谷!!』 中込が叫んだ。 『ふん(笑)甘いねぇ~!後ろから狙うなんて甘すぎだよ。刺されたくなかったら、じっとしてな!!』 新島が男が持っていたナイフの先を、男の方へと向けた。