『……。俺は…もう、自分の無力さで…大切な人を…失いたくない…んだ………。紗波は…俺が……俺らが守るって…決めたから…。』





『傷ついたりしなくちゃいけないっていうなら、あたしは…守ってなんてほしくないよ……。春にも、幸人にも、他の友達にも。あたしはただ、笑っててほしいだけ…輝いててほしいだけだから……。』





『紗波…。』




包帯だらけの手が、そっとあたしの方へと差し出された。







『俺らも……同じなんだ……。』