あたしは、看護師や先生がいない間に荷物をまとめて病室を飛び出した。 目がさめたばかりで、体も思うようには動かないし、走るなんてことが出来るような状態ではなく、急ぎたいが仕方なく、ゆっくり裏口へと進んだ。 まだ、頭がクラクラする…。 体も重い…。 『紗波。どこ行くわけ?』 『しゅ…春。』 何で裏口に春がいるの…?汗 『紗波…無茶すんなよ。』 『春、ごめん。そこ…どいて…。』